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林 巧; 伊藤 剛士*; 小林 和容; 磯部 兼嗣; 西 正孝
Fusion Engineering and Design, 81(8-14), p.1365 - 1369, 2006/03
被引用回数:19 パーセンタイル:77.45(Nuclear Science & Technology)核融合炉では高濃度のトリチウム水が発生し一次保管される。トリチウム水は、自己放射線分解により水素や酸素ガスを発生するうえに過酸化トリチウム水となると考えられる。しかし、トリチウム水を用いた系統的実験の報告例は少なく、発生量は線による放射線分解のG値(100eVのエネルギーを吸収した時の特定化学種分子の生成率)とは異なっている。本報告では、高濃度トリチウム水溶液を製造後、長期保管した結果を整理し、気相発生成分については、実効的なG値のトリチウム濃度及び温度依存性データから、防爆上必要な設計上の配慮(想定トリチウム水濃度/量とタンク容積及びその換気回数など)を議論する。また、液相発生成分については、トリチウム水の液性(水素イオン濃度や酸化還元電位など)に影響をあたえる(トリチウム濃度に依存する)ことを見いだし、その理由を考察するとともに、タンクの腐食防止に必要な設計上の配慮について議論する。
森田 健治*; 鈴木 宏規*; 曽田 一雄*; 岩原 弘育*; 中村 博文; 林 巧; 西 正孝
Journal of Nuclear Materials, 307-311(2), p.1461 - 1465, 2002/12
被引用回数:2 パーセンタイル:16.96(Materials Science, Multidisciplinary)原研と名古屋大学との協力研究に基づいて実施された酸化物セラミックス中に注入したトリチウムと大気中水蒸気の軽水素との同位体交換反応について報告する。実験は、まず、原研のイオン源により1試料あたり約7.4GBqの純トリチウムを注入した。トリチウム注入した試料を3グループに分け、それぞれ、大気(水分濃度約9000ppm),窒素ガス(水分濃度約100ppm),乾燥窒素(水分濃度0.01ppm以下)の環境に24時間曝露した後、0.5K/sec,1273Kまでの等速昇温脱離試験を実施した。試験の結果、水蒸気中の軽水素と材料表面に存在するトリチウムとの同位体交換反応が観察されるとともに、酸化物セラミックス中に打ち込まれたトリチウムは酸化物中の酸素原子と結合していることが明らかとなった。これらの結果をもとに、名古屋大学で考案された固体内水-水素同位体交換反応モデルに基づく解析を実施し、観察されたトリチウムの放出挙動との良い一致を得た。
西原 哲夫; 羽田 一彦
日本原子力学会誌, 41(5), p.571 - 578, 1999/05
被引用回数:5 パーセンタイル:40.62(Nuclear Science & Technology)高温ガス炉水素製造システムでは、原子炉で発生したトリチウムの製品水素への移行を可能な限り低減する必要がある。さらに、水素製造システムでは、過剰に供給する水蒸気を再利用することによりトリチウム水が蓄積され、さらに製品水素のトリチウム量を増加させる可能性がある。そこで、製品水素を非放射性物質として位置づける観点から製品水素のトリチウム濃度の目標値を5Bq/g-Hと定めた。そして、その目標値を満足させるためには、水素を生成する反応器のみならず、原子炉1次系と水素製造システムの間に設ける中間熱交換器もトリチウム透過量を抑制する必要があり、この手段として酸化膜やコーティングが有効であること、並びに、水素製造システムでリサイクル水のトリチウムを回収する必要はないことを明らかにした。
村田 幹生; 野口 宏
Journal of Nuclear Science and Technology, 34(2), p.176 - 184, 1997/02
被引用回数:1 パーセンタイル:14.47(Nuclear Science & Technology)事故時を想定したトリチウムガス(HT)野外放出実験(カナダ)から、HTの単位量放出に伴う空気汚染による成人の実効線量当量(線量)を風下100mと400mで解析した。その結果、放出HTプルーム自身による線量は1%以下で、残りは環境中でHTHTO転換で2次的に生じたHTC線量であることが明らかになった。一次放出がHTOである場合を想定したとき、線量はHT放出の場合の100倍程度であることが解析から推定された。また、実測線量の、最も被ばく量が大きくなると考えられる条件への外挿、仏国で実施されたHT放出実験に基づく解析結果との比較等を含めて発表する。
石塚 悦男; 河村 弘; 寺井 隆幸*
Fusion Technology 1994, 0, p.1345 - 1348, 1995/00
核融合炉ブランケットにおいて、中性子増倍材として直径1mmの球状ベリリウムの使用が検討されている。ベリリウムのトリチウム放出は、ブランケット内のトリチウムインベントリー評価上重要である。このため、ベリリウムからのトリチウム放出実験を行った。実験からトリチウムの有効拡散係数を求めたところ、活性化エネルギは酸化ベリリウムの値と等しくなり、表面酸化膜の効果が認められた。また表面酸化膜の測定から酸化膜の増加が観測されたため、これらの表面酸化膜の挙動を考慮したモデルを提案し、実験との比較を行った。
中川 正幸; 小迫 和明*; 森 貴正; 大山 幸夫; 今野 力; 池田 裕二郎; 山口 誠哉*; 津田 孝一*; 前川 洋; 中村 知夫*; et al.
JAERI-M 92-183, 106 Pages, 1992/12
核融合中性子工学に関する原研/米国エネルギー省協力研究のフェイズIIC実験ではいくつかのブランケット設計にみられる実際的な非均質性をもつブランケットについての積分実験と計算解析が行われた。二つの配置、即ち酸化リチウムとベリリウムの多層系(BEO)および水冷却チャンネル(WCC)体系が採用された。実験の目的は非均質構造周辺てのトリチウム生成率等の予測精度を調べることで、MORSE-DDとMCNPコードが両体系に、DOT3.5/GRTONCLとDOT5.1/RUFFコードがWCC体系に適用された。BEO体系実験では領域別トリチウム生成率の測定値に対して、計算との比(C/E)が原研が0.95-1.05米国が0.98-0.9であり、これまでの実験の傾向と一致した。WCC体系実験ではリチウム6によるトリチウム生成率のC/Eが水冷却チャンネルの周辺で著しく変化した。NE213によって求めたリチウム7によるトリチウム生成率では米国が20-25%大きく、用いた両国の核データの差に原因がある。
大山 幸夫; 山口 誠哉; 津田 孝一; 池田 裕二郎; 今野 力; 前川 洋; 中村 知夫; K.G.Porges*; Bennett, E. F.*; R.F.Mattas*
JAERI-M 89-215, 208 Pages, 1989/12
原研/米国エネルギ省との間ですすめている核融合炉ブランケット中性子工学に関する協力計画のフェイズIIAおよびIIB実験を行った。酸化リチウムを用いたブランケット模擬領域への入射中性子スペクトルを実際の核融合炉のものに近似させるため、このフェイズIIシリーズでは炭酸リチウムの包囲層を設けた閉鎖体系としている。特にIIAとIIBの実験では、ブランケット内に置かれるBe中性子増倍層の配置の効果を中心に調べた。測定は、トリチウム生成率、中性子スペクトル、放射化反応率等について行われた。本報告では、第1部に実験条件、体系、装置及び測定法と各測定結果を詳述し、第2部に計算解析を行うのに必要となる体系寸法、物質密度及び実験値の数値データを集め、設計計算システムの精度評価を行うためのベンチマークデータとしての利用を可能とした。
工藤 博司; 奥野 健二
Proc.Int.Symp.on Fusion Reactor Blanket and Fuel Cycle Technology, p.56 - 59, 1987/00
酸化リチウム(LiO)からのトリチウム放出機構の解明を目的として、LiO結晶中におけるトリチウムの存在状態、拡散能および溶解度を調べた。 中性子照射したLiO結晶中でのトリチウムは、初めT(67~77%),T(23~31%)およびT(2%)の状態で存在するが、300C以上での過熱によりT状態のトリチウムは全てTに変換することが判明した。Tの存在は、照射に伴って結晶中に生成するF中心との強い相互作用によるものと解釈される。300C以上の温度領域におけるトリチウム放出速度は、Tの拡散速度に支配されることを確認した。トリチウムは最終的に、結晶表面でのOTの解離過程を経て、TOの化学形で気相に放出される。 トリチウムガスのLiO結晶への溶解はSieverts則に従うことが判明し、その溶融熱は24.30.9kJ/molであった。
前川 洋; 池田 裕二郎; 大山 幸夫; 山口 誠哉; 津田 孝一; 福本 亨; 小迫 和明; 吉沢 道夫; 中村 知夫
JAERI-M 86-182, 78 Pages, 1986/12
核融合炉の研究で用いられている計算手法及びデータベースを検証するベンチM-クデータを提供する目的で、酸化リチウム(LiO)円筒体系での積分実験をFNSを用いて行なった。LiとLiのトリチウム生成率、U,U,Np,Thの核分裂分布、放射化箔反応率分布を測定した。また、体系内の中性子スペクトルやTLDとPINダイオ-ドのレスポンス分布も測定した。測定データは誤差と供に表で示されている。読者が良く実験を理解出来るように、DOT3.5による計算例を示した。種々の測定法を用いたにもかかわらず、実験値同志の整合性は良かった。この事実は今回測定した実験データが、核融合炉ブランケットの設計や解析に用いられている計算手法やデータベースの評価の為のベンチマークデータとして使用できることを示している。
工藤 博司; 奥野 健二
Journal of Nuclear Materials, 133-134, p.192 - 195, 1985/00
被引用回数:45 パーセンタイル:96.61(Materials Science, Multidisciplinary)中性子照射した酸化リチウム(LiO)を真空中で加熱すると、結晶中に生成したトリチウムは主としてHTO(g)の化学形で気相に遊離する。このトリチウム放出反応は、300C以上では拡散律速で進行するが、300Cより低い温度領域では固体表面でのLiOTの熱分解反応が律速段階となる。高温側で拡散律速反応となるのは、LiOTの熱分解反応速度が、トリチウムの拡散速度に比較して速くなるためである。一方、放射化学的手法によりLiO結晶中でのトリチウムの存在状態を分析したところ、60%以上がT成分として存在し、この値は中性子照射後の熱アニーリングによりほぼ100%に達することが判明した。この実験結果は、TとOの相互作用がトリチウムの拡散過程に関与していることを示唆している。
工藤 博司; 奥野 健二; 須貝 宏行; 永目 諭一郎
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, Letters, 93(1), p.55 - 64, 1985/00
Li(n,)H反応によって固体リチウム化合物中に生成するトリチウムの存在状態を、放射化学的手法(重水溶解法)によって分析した。LiOH,LiO,LiN中に生成するトリチウムはほぼ100%がT状態で存在し、LiH,LiPb,LiCなどでは主としてTの状態に在ることが判明した。他方、LiO,LiS,LiF,LiCl,LiBr,LiIなどの結晶中では、T,TおよびT状態に分布して存在するという結果を得た。LiO中のトリチウムの存在状態については、中性子フルエンス依存性が見られ、2.510cmで58%を占めたT成分は、6.310cmで81%と増加した。
佐伯 正克; 平林 孝圀; 荒殿 保幸; 長谷川 隆代*; 立川 圓造
Journal of Nuclear Science and Technology, 20(9), p.762 - 768, 1983/00
被引用回数:11 パーセンタイル:75.46(Nuclear Science & Technology)水素同位体分離用ガスクロマトグラムカラムの作製および使用条件を検討し、その結果を市販無担体トリチウムガス中の不純物分析に応用した。最も良い分離条件は固定相の酸化鉄添加活性化アルミナを230Cで16時間活性化した後、-7Cで炭酸ガスにより不活性化した場合に得られた。分析した3種類の市販トリチウムガス中には、いずれもHT,DT,トリチウム化メタンおよびトリチウム化エタンが検出された。混入している軽水素は主に貯蔵容器内表面から供給されていることを実験的に確認した。
大野 英雄; 小西 哲之; 野田 健治; 竹下 英文; 勝田 博司; 吉田 浩; 渡辺 斉; 松尾 徹*
JAERI-M 82-146, 33 Pages, 1982/10
LiO,LiSiOおよひLiAlOにおける核磁気共鳴ならびにイオン電導度の解析から、これら酸化物セラミックス中でのトリチウム(水素)挙動はLiイオンの拡散と密接な関係があることが明らかとなった。LiOにおいて500C以上の高温領域で得られたT,D,Hの拡散係数の活性化エネルギー(0.4eV)は、不純物欠陥領域での電導度の活性化エネルギー(10.4~0.5eV)および核磁気共鳴における拡散するLiイオンに伴う双極子緩和の活性化エネルギー(~0.4eV)と良い一致を示した。また、450C以下におけるLiO中でのトリチウムの拡散係数は電導度と類似した温度変化を示す。LiSiOならびにLiAlOにおいてもLiOと同様な結果か得られた。LiO中の不純物欠陥領域-固有欠陥領域の転移温度は不純物量が多いはど高温側へ移る。
田中 吉左右; 松田 祐二; 木下 正弘; 成瀬 雄二; 那須 昭一; 工藤 博司; 勝田 博司; 佐野川 好母; 立川 圓造; 吉田 芳和; et al.
JAERI-M 8512, 51 Pages, 1979/10
本報告書はIAEA主催国際トカマク型核融合炉設計ワークショップ(INTOR)に提出されるトリチウムに関する(グループ13)作業報告書の要約である。内容は全般的な問題、国内主として原研で行われた関連研究のレビュとトリチウムインベントリの評価の三部から成る。全般的な問題としてはINTORを目指す我国の研究開発計画と研究項目、INTORに必要なトリチウム量、注入、分析、ブランケットからの回収等が含まれる。レビュではトリチウムの造過性、固体ブランケット材料である酸化リチウムの物性の研究成果、酸化リチウムからのトリチウム分離の結果などが、インベントリ評価では深冷分離法、水蒸留法中心とした解析の結果が記されている。
工藤 博司; 田中 吉左右; 天野 恕
Journal of Inorganic and Nuclear Chemistry, 40(3), p.363 - 367, 1978/03
被引用回数:42核融合ブランケット物質として注目されている酸化リチウム中に、原子炉の熱中性子照射で生成するトリチウムについて、加熱処理を行い、分離された成分をラジオガスクロマトグラフ法と質量分析法で分析した。市販品およびとくにこの目的に調製した高純度酸化リチウム粉末を、石英等に減圧封入して、JRR-4、Tパイプ照射孔で20分間照射し、照射後100~600Cに減圧下で加熱した。固体粉末から分離したトリチウムはヘリウムガスを通じてコールドトラップを通過する間に、大部分(96%)が捕集されることも確認した。捕集された成分がHTOであることを質量分析法によって確かめたが、HTOの分離過程は、2LiOHLIO+HOと同様にLiOT・LiOHLiO+HTOによるものと考えられる。ラジオガスクロマトグラフ法により、少量成分としてHT、CHT、およびCnH(n=2,x=0,1,2)を認めた。
関 泰
Journal of Nuclear Science and Technology, 12(12), p.769 - 772, 1975/12
被引用回数:3核融合炉においてトリチウム生産のためのブランケット物質として有望と考えられる酸化リチウム(LiO)中の気体生成反応率を計算した。その結果1次壁負荷2MW・mで1年間炉を運転した後には、最大1650appmのヘリウムと1500appmの水素の同位元素がLiO中で発成することが判明した。またブランケット交換を行わずに20年間炉を運転してもトリチウム増殖比の低下は10%程度であることを確かめた。
工藤 博司; 田中 吉左右
Radiochem.Radioanal.Lett., 23(2), p.57 - 62, 1975/02
制御核融合炉の概念設計の一つとして、酸化リチウム(LiO)をトリチウム増殖体として用いる固体ブランケットが提案されている。LiO中に生成したトリチウムを、効率よく回収することができるかどうかということが問題となっているが、従来このことに関する実験データはほとんど無い。LiO粉末を原子炉(JRR-4)で照射した後、ターゲットを真空中で600Cまで加熱し、放出されるトリチウムの化学形をラジオガスクロマトグラフ法によって分析した。今回の実験条件下では、生成したトリチウムの大部分がLiOから放出されることを確認するとともに、LiO中でのトリチウムの存在状態およびその化学的挙動を推論した。